育て方・aftercare

上手な育て方

1.置き場所(日光と温度)

室内でガラス越しの日光が半日以上差し込む窓際がおすすめです。(東、南、西側はOK、北側はNG)
昼間に暑くなりすぎる場合(20℃以上)はレースのカーテンで調整します。

シクラメンの適温は一般的には5℃~15℃と言われていますが、個人的には出来るだけ低い温度(凍らない程度)で育てている人のほうが長く咲かせているように思います。
エアコンやファンヒーター、床暖の効いた部屋は花が咲き急いでしまい、寿命が短くなるので避けましょう。

玄関など少し寒い所がおすすめですが、日光が足りない場合(北側で暗い)は週3~4日外で日光浴をさせても問題ありません(雨や風が強い日は出しません)。
マンションにお住まいの方でどの部屋も暖かい場合は、いっそベランダで鑑賞しましょう。
最近は購入からずっとベランダでシクラメンを育てているお客様も増えています。ただし寒波が来たときは念のため室内へ取り込みましょう。

2.水やり

シクラメンは鉢のタイプで水のやり方が異なります。
A:普通の鉢(栗原園芸はすべてこのタイプ)
B:底面給水鉢(鉢の下にお皿が付いている)

普通の鉢は鉢土の表面が黒から薄茶色に乾いたら水のやり時です。鉢を持ち上げて重さで判断することもあります。人によっては葉をさわって少し柔らかくなった時、という人もいます。
鉢の縁から葉を分けて葉にかからないようにジョーロやコップでたっぷりと(お皿に出るくらい)水を与えます。
お皿に出た水は捨てます。(常に満水だと根腐れしてだめになります。)
水をやる時はたっぷり、乾くまでは我慢して、乾いたらたっぷり、乾湿のリズムが大事です。しっかり乾かすことで根に酸素がいきわたり健康な根になります。

乾かしすぎてぐったりと萎れてしまった場合はバケツにたっぷり水をためて鉢ごと浸します。底面からじっくりと給水させて回復したらもとの皿に戻します。
何日で乾くかはその家、場所、気温、天気によっても変わります。
水をやろうと思ったら、まず土を確認、「あれ、まだ少し湿ってるかな?」と思ったら見送りましょう。「つい水をやりたくなる」という声もよく聞きますが、メリハリのある水やりが大事です。

底面給水タイプの鉢の場合、鉢底のひもがお皿の水を吸い上げるので、常にお皿の水を切らさないように足していきます。お皿の水が切れてしまい萎れてしまったら、鉢土の上からたっぷり水をやりお皿も満水にして回復を待ちます。

3.肥料のやり方

シクラメンが春まで花を咲かせ続けるには適量の肥料分が欠かせません。
少ないと花が小さくなったり、蕾の上がり方が悪くなったり、葉色が薄くなったりします。多すぎても葉っぱばかり茂ったり、根を痛めて病気になったりします。

◆栗原園芸で購入した場合
当園ではお買い求めの際に肥料が施されています。
購入から一カ月後に、付属の粒状肥料を全量鉢土の上に置くだけで、それ以上の肥料は必要ありません。(春までゆっくりと効き続けます。)心配な方はハイポネックス原液を2000~3000倍に薄めたものを水やり3回に1回のペースで与えてください。

◆当園以外のお花屋さんで購入した場合
シクラメンはどれだけの肥料が入っているか分かりません。しばらくは水のみで様子を見て肥料切れの症状が出るようなら肥料を与えます。
ハイポネックス原液なら1000倍に薄めたものを水やり3回に1回。粒状の肥料なら5・6号鉢で3グラム程度土にのせます。液肥と粒の肥料を併用すると、多くなりすぎて根を痛めるので止めましょう。

4.普段のお手入れ

購入して1か月もすると花が汚くなったり、下葉が黄色くなったりします。(特に部屋の温度が高かったり、日光が足りなかったりすると老化が早まります。)

傷んだ葉や花は早めに(硬いうちに)根元から抜き取ります。(残さないように。)茎をひねりながらおもいきって抜くとうまく取れます。
黄色の葉や花柄はそのままにしていると柔らかくなり、灰色カビの原因になります。(カビでシクラメンをダメにすることはよくあります。)

枯葉と花柄のお掃除が終わったら、もうひと手間、「葉組み」をやりましょう。
咲いている花と蕾は株の中心に、葉は外側に動かして、株の中心に日光が入るようにします。すると新葉や小さな蕾が株の中心めがけて伸びていきます。
一カ月に1回、葉組みをしてやるだけで、いつまでも購入時のスタイルをキープ出来ます。

シクラメンは生ものですので、時には咲かなくなったり、調子が悪くなったりすることもあります。
そのような時はメールやお電話でお問い合わせください。

シクラメンの夏越しにチャレンジ
(2年目も咲かせるには)

春まで花を楽しんで蕾もなくなり、葉もパランパランになってしまったら今シーズンはゴールです。
普通はここで終了ですが、本来のシクラメンは多年草、夏越しして冬に2年目の花を咲かせることも可能です。(途中でダメになることのほうが多いですが…)
ぜひ夏越しにチャレンジしてみましょう!

◆4~5月
春まで花を咲かせ続けた株はへとへとです。で25℃を上回ると自然にお休みモードに入ります。
枯葉や花柄を取り除いたら、屋外の涼しくて直射日光(特に西日)が当たらない場所に移動します。木の陰や家の東側、北側など、ベランダなら日光が当たらない場所がいいでしょう。

◆6~8月
水やりは今までと同じ、乾いたらたっぷり、肥料は残り分だけであまり追加しないほうが無難です。夏は株を育てるのではなく、生かしておくだけでいいのです。

◆9月中旬~下旬
夜温が20℃くらいになると新葉が動き始めます。

◆10月
生育が旺盛になるので肥料を与えます。一回り大きい鉢に植え替えるのもいいでしょう。

◆11月
室内の窓際へ戻します。じょじょに葉数が増えていくと小さな花芽も見えてきます。ただし2年目の株はスタートが遅い分1年目ほど大きくなりません。
花も年明けに咲くこともありますが、あせらず、ゆっくり育ててください。

シクラメンは生ものですので、時には咲かなくなったり、調子が悪くなったりすることもあります。
そのような時はメールやお電話でお問い合わせください。